コンサート当落!と、『祈りと怪物』メモ。
『V6 LIVE TOUR 2013 Oh!My!Goodness!』
…のFCチケット当落&追加公演発表が来たー!!
おぉ!!
…おぉう……。
…てな具合に、今回も悲喜こもごもな当落結果ー。
やっぱ4月の代々木最終公演は厳しいよな…とほほー。
そしてあの「メモのご用意ができました」の「1」を押した後の、
一瞬の間が心臓に悪いったらないぜ…。
なにはともあれ。
1年半ぶりのコンサートに行くことはできるようなので!
歌って踊るV6に盛り上がることはできるようなので!
嬉しい!楽しみー!!
あとは、浮かれてウッカリ落とし穴に落ちたりしないように気を付けよう…!
話変わって。
残すところあと4公演になった、『祈りと怪物』蜷川版の東京公演。
また思ったことや感じたこと、好きなシーンなどを以下にボロボロとー。
(何も言ってない場合は、蜷川版の話)
今回も思いっきり、ストーリーやら各シーンやら結末やらについて書いてるので。
まだ舞台を見てなくてこれから見る!…という方は、しっかりお気を付けくださいー。
◯ケラ版と蜷川版の役者さんたち
両方の公演を見て全体的な印象としてボンヤリ感じたのは、
ケラ版は役者さん本人の顔が見えて、
蜷川版は役者さん本人の顔が見えない
…ということ。
実際に「目に見える」っていう話じゃない上に、
もちろんご本人の人柄やキャラを熟知してるわけじゃないので、
ほんとに印象なんだけどもー。
脚本が出来上がる前にキャストを決めてて…
で、脚本を書いてるのはケラさん、だからってのもあるのかなぁと思う。
(あて書きしてるわけじゃないだろうけど)
だから、私の場合は
「おぉ、この役似合う!」って思うことが多かったのはケラ版。
「役者さんってすげぇ!」って思うことが多かったのは蜷川版でしたー。
◯トビーアスと鳥
1幕序章でトビーアスとパブロの前に落下してくる鳥。
その鳥に触れるトビーアスの手つきが…
優 し い 。
地面から拾い上げるのも、怪我してるとこに触れるのも、
まるで壊れものを扱うような柔らかさで。
パブロに呼ばれて鳥の傍を離れる時も、視線は鳥に残してたり。
鳥をお墓に入れる時も、掘ってる最中に鳥にかかってしまった土を
ソッとはらってから穴に入れていたり。
トビーアスの生き物に大切に思う気持ちが
ちょっとした仕草にも溢れてるなぁ…と感じた〜。
◯トビーアスとパブロとペラーヨ先生
1幕2章での3人の会話。
ペラーヨ「いつだったか、君達2人が追いかけっこしたあの祭壇だよ」
トビーアス「(楽しかった時間を思い出したのか、フワワッと表情を和らげる)」
ペラーヨ「燭台がいくつも倒れて火事になるところだった」
パブロ「えぇ!!(笑顔)」
悪 び れ な さ す ぎ 。
そんなハキッと「えぇ!」とか言ってんじゃないよー!
危うく大惨事になるところだった出来事を話されても、
「楽しかったなぁ追いかけっこ!」っていう方向に思考が行ってるっぽい2人…。
全く悪気なく、なかなかの問題児だったんじゃなかろうか…
トビーアスとパブロ…。
てか、学校の礼拝堂の祭壇で
燭台をなぎ倒す勢いで追いかけっこをするトビーアスとパブロ…
なにやってんだよ 可 愛 い な !!
◯トビーアスの好きなセリフ
トビーアスのセリフで好きなものは、そりゃもうたくさんありますが。
全部!って言いたい勢いでありますが!
その中でも特に好きなヤツの1つが、3幕9章で家に帰ってきた時のセリフ。
トビーアス「帰ったよ。……寝てるの…?」
この「寝てるの?」が!
暗闇の中、そっと響く「寝てるの?」が!
物凄く優しくて柔らかくて、たまらん…!
ここのドンドンダーラにかける声の変わらない優しさが、
この後に起きる事態を一層際立たせるというか何というか。
ペラーヨ先生も、長いこと洞穴の中にこもってて
その上帰ってきたトビーアスが以前と同じような気配を見せたら…
そりゃ色んなことが変化してしまってることにも気付かないかもなぁ…。
◯「ピヨンテを殺して」
3幕9章で、見えないピヨンテに襲われるアリスト。
そこでパキオテに向かって、
「この子を殺して!早く!ピヨンテを殺して!」
と叫ぶメメさん。
そして見えないピヨンテの脅威が去った後…
アリスト「…消えたのか!?」
メメ「………死んだのよ…」
っていう会話が繰り広げられる。
…のが、蜷川版の舞台。
でも戯曲本を読んでみると、ここの会話は
アリスト「死んだのか…」
メメ「消えたのよ…」
になってた。(ケラ版舞台が実際どうだったかは覚えてない)
うーん…
かなり印象が変わるなぁ…。
メメさんに「ピヨンテを殺して!」っていう残酷な言葉を言わせてることと、
これまでのピヨンテを巡るやりとりを思うと、
私はメメさんは「死んだのよ…」って言う方が腑に落ちる。気がする。
この後、メメさんが死んでしまったパキオテに
「…パキオテ…?」ってかける声が、また、悲しい。
◯トビーアスの最期
雨が降り注ぐ中(ほんとに舞台上に雨が降ってくる)で展開する、
トビーアスの最期のシーン。
蜷川版初日に初めてその光景を見た瞬間、
ななななんてドラマチックな演出を…!蜷川さんありがとー!!!
…と、心の中で叫んだ私。
ところが。
改めて戯曲本を読んでみたら…
ジャムジャムジャーラの悲鳴。続いて大きな雷鳴。
雨が降ってくる。
豪雨の中、ズタ袋を持って門のほうへ去ろうとするトビーアス。
書 い て あ っ た よ 。
そのまんまな感じで書かれてたよ!
…って、あれ?
ケラ版って、このシーンで雨降らせてたっけ…?
実際の雨はもちろん降らせてなかったけど、雷雨の効果音くらいは入れてたのかな…。
全然記憶にない…。
まぁケラ版のこのシーンは…
舞台向かって左の上方でトビーアスとドンが出会い。
舞台向かって左端の階段を下りながら、ドンに撃たれ。
舞台向かって左下でトビーアス絶命。
…っていう具合に、とことん舞台の左3分の1で繰り広げられたので。
重量感的にも絵的にも、あんまり印象に残す気がないんじゃないかな〜っていう気配でしたがー。
(その前後に舞台中央では、パキオテ最期&ヤン最期が行われるし…)
舞台という箱の中の、どの位置で見せるか。
その風景のどの要素を、舞台上でどういうさじ加減で見せるか。
セリフのニュアンス、間合い、その間の人物の動き、表情はどうするのか。
…などなどによって
同じ脚本の同じシーンがこんなにも違ってくるのかー!
そして各シーンが変わると、物語全体がここまで違う印象を与えるものになるのかー!(まぁそりゃそうか)
っていうのを、今回の2バージョンを見比べることで思い知りました。
このシーン以外でも、たくさんたくさん。
◯兄と弟
3幕10章での、コロスの言葉が…
ケラ版(戯曲本)は「兄の子を身篭った女!」。
蜷川版は「弟の子を身篭った女!」。
…ってことで。
ヤンは、ケラ版ではテンの兄で。
蜷川版ではテンの弟なんですなー。