isono55’s diary

大好きな森田さんとV6のこと。日常のアレコレ。

クリスマスに『ブエノスアイレス』を想う。


メリークリスマス!!
…ですか。そうですか。


我が家のちょっと怖いツリーの飾りの人は、
今年も元気です。



だいぶ年季が入ってきてるけど。



こんばんは。



いよいよ!
舞台『ブエノスアイレス午前零時』大阪公演が開幕ですね!
私は相変わらず、あの世界を思い出してはウフウフうっとりしております。
だって!物凄く素敵だった!!


そんなわけで、ブエノスアイレス午前零時』東京公演の感想
また以下にボロボロと〜。
感想っていうか…書いてるうちに
「ここにウヒョー!」みたいなノリになってきてます。そんなノリです。


もうラスト含め全面的にアレコレ書いてしまってるので、
まだ舞台見てないよ!という方は本当にお気をつけて!
ちなみにセリフは超うろ覚えなので、生暖かい目で見てやってくださいー。


またこの次にでも、出演者さんごとのコトも綴りたいな〜と思ってます。はい。


























◯小説と舞台と


前にもチョロッと書いたけど、
舞台オリジナルな要素が多い『ブエノスアイレス午前零時』。

原作者の藤沢さん
「読者が小説の中の時空を生きてくださって、
リアリティをもって想像した風景がそれぞれ全然違ったりしたほうが面白い。
そこが小説の自由なところだし、豊かさだと思います」


演出の行定さん
「原作にプラスアルファすることで、『俺はこう読んだんだ』ということを表現したくなった」


脚本の蓬莱さん
「小説の『ブエノスアイレス午前零時』は小説でしか味わえない。
そして舞台の『ブエノスアイレス午前零時』は舞台だけのものである」


…などと、パンフレットには書かれていて。
演出・脚本の意気込みというか心意気というかが、凄いなぁ…と思うとこではあるのですが。
まず原作の藤沢さんの懐の深さに、恐れ入りました…!
「豊かさ」って、素敵な響きだなぁ…。


とりあえず、パンフレットは読めば読むほど面白いです。
写真も非常にたまらん感じで、今回のパンフレットは最高だと思います!





一人二役


カザマ&ニコラス以外の一人二役については…
舞台で一人が何役もこなすことは良く見かけるので、
今回もてっきりそういう感じかと思ってたら。
表面に出してる顔は違うものなのに、根っこは繋がってるように感じる二役もあったりして。
一人ひとりの、二役の、言動を照らし合わせるのが楽しいっす。


生きる時代や環境が違うだけの、同じ人間を見てるようで。
でもその違いの大きさも見せられてるようで。


更に…
ブエノスアイレスの場面も、身近な人々をキャスティングしたカザマの妄想として描くことで
…っていうパンフレットの行定さんの言葉を見て。
ブエノスアイレスでのそれぞれの「二役目」はカザマが割り当てたって意識すると、
これまた楽しくなってきます〜。





◯ニコラスとミツコ(1幕)


ニコラスとミツコの、2人だけのシーンは…
お互いがお互いに優しくて、
お互いがお互いに可愛くて。
たまらんかったです!!

ニコラス「どうした?イヤか?」
ミツコ「(首を振る)」
ニコラス「もう軽口きけない人になっちまったな〜」
ミツコ「そうだ!(椅子の上に立ってエッヘン!)」


ミツコ「(ポケットから花札を取り出して見せる)」
ニコラス花札か…やるか?」
ミツコ「うん!最後に!」
ニコラス「好きだねぇ〜!手加減しろよ、こっちは覚えたてなんだから!」


ミツコ「勝負は勝負!」
ニコラス「勝負は好きだよ!」

…って感じのやりとりの後。


ニコラスが花札を見て「…きれいだ」というところ。
花札のことを言ったんだろうけど、私を見てた。この一瞬を覚えてる…と言うミツコ。
あのシーンは本当にキレイで。
その「一瞬」の後、凄く嬉しそうに笑うミツコは愛らしいし、
キャッキャしながら花札をやる2人は物凄く可愛いし。
幸せな光景すぎて、逆に切ない!!!
苦しい!助けてくれ!いや大好きなシーンなんだけど!



そして、嵐の前の静けさというか…
破滅の前の幸せ、的なシーン。

ニコラス(マッチで火を点けて)この匂い…」
ミツコ「なに?」
ニコラス「地球の奥の匂いだよ。…落ち着く」
ニコラス「地球の奥で、何かがブスブス燻ってる匂いがする」
ミツコ「嗅いだことないでしょ?」
ニコラス「ないけど、するだろーがよ」
ミツコ「意味が分からん〜」
ニコラス「いいよ、分かんなくて」

2人とも可愛いな!
でもって。
スツールに両足を上げて(なんて言えばいいんだ)ちんまり座って
タバコを吸ってるニコラスが、可愛いやらカッコ良いやらで大変



その後、「ほら、ワルツだよ」と言ってニコラスの前で舞うミツコの愛らしさたるや!
そんなミツコを見つめるニコラスの表情の優しさたるや!
…で。
踊ろうと手を差し伸べるミツコに、
苦手なんだよ…」としぶしぶ手を伸ばすだけのニコラス。
その手を握って、ニコラスをダンスに引っ張り出すミツコ。


結果…

ミツコ「下手くそ!」
ニコラス「だから言ったろう!」
ミツコ「形じゃないよ!…私と踊るんだ」

ニコラス可愛すぎか!
ミツコ男前か!


ミツコ「私たちは似てるなぁ…」
ニコラス「似てねぇよ、全然」
ミツコ「ふたりとも、結局どこにも行けない」
ニコラス「…そんなはずはない」
ミツコ「…そっか…そうだね」
ニコラス「そうだ」
ミツコ「楽しもう!今を!」

そして見つめ合う2人、っていう…。
このミツコを見るニコラスの目が、表情が…
そ り ゃ 惚 れ る 。





◯ニコラスとミツコ(2幕)


5年の刑務所生活を経てやさぐれ風味になっても、
ミツコに対しては無鉄砲なほどに直進するニコラス。

「フアンさん、手に入らなくてもいいんだ」
「問題はそこじゃない」
「欲しいものが分かる。それだけでいい」

ミツコじゃなくても「なに考えてるの!」と言いたくなるニコラスさんだけど…
後先考えない「それだけでいい」の刹那的な響きが、たまらなく好き。



なんやかんやあっての…
ミツコを押し倒した時と、そこから体を起こす時。
めくれ上がってしまうミツコのスカートの裾を
2回に渡って右手でススッと直そうとするニコラスは、ナイス紳士でした。

ミツコ「あなた、ちっとも笑わなくなった。あなたの笑った顔が良かった…」
ニコラス「笑えねぇだろう……ブエノスアイレスの男は笑わねぇ」

ニコラスの顔に手を伸ばしながらのこの言葉も…
ミツコの声色にいつも目がダバダバです。うううミツコ…!


「あなたは変わってなかった」
「まだ子どもじゃないか」
「そう言ってくれた時、私は本当に救われたんだ」
「嘘じゃない」
「嘘じゃない」
「初めて会ったあの時から」
「あなたを愛してる!」
「だからお願い。逃げて」

…っていう感じに、
2人のミツコがたたみかけるようにニコラスへの想いを打ち明けるところ。
凄 か っ た … 。
ドストレートな言葉たちがドストレートに繰り出されてきて、
どちらのミツコも真っ直ぐで。
その響きに胸がいっぱいになりましたよ…。



そして、そこからのニコラス

「ダメだ、連れて行く」
「俺たちは、あのフロアを越えていくんだ」
「あんたは何がしたい人間なんだ」
「…越える」

の下りは、どうしようもなくカッコ良かった…。
特に「越える」がさぁ…あんなふうに言われたら、
死んでも一緒に行くよ!!!


そして手を繋いで2人で走り出すとか!
でもミツコを気遣って、走りつつちょっと振り返るニコラスとか!
まんまと素敵でしょうがーーー!!!





◯カザマとマリア


ニコラスを想って叫ぶマリアの声は、最初から悲痛で。
おかげで私は何もストーリーを把握してない初見の1幕から
泣きそうになってましたけど。
温泉タマゴ騒動の、

「あなたはもう床のものを拾う必要はないの。あなたはもう自由なのよ」
から
「優しい人なの…とても優しい……そう、この人…」

…のあたりは、ほんとにもう、見てて苦しいほどでした…。


「見るべきものなんて、ある?」
「あなただけを、見ていたかったの…」

という言葉を受けて、抱きしめ合うカザマとマリア。

マリア「ニコラス」
カザマ「…はい」
マリア「あなたは、自由なのよ」
カザマ「…はい」
マリア「太陽が、すごいのね…」
カザマ「……はい」

柔らかく返事をして、
あるはずのないブエノスアイレスの太陽を見上げるかのようなカザマ。
美 し い 。
ここに来てのカザマの猛烈な男前ぶりが…ぐおおぉぉぉ…!!





◯「笑うよ」

マリア「あなた、笑わないのね…そうね、ブエノスアイレスの男は笑わないのね」
カザマ「…俺は笑うよ」
マリア「笑わないわ…」
カザマ「…笑うよ」


こ こ が 。
ここのカザマが!!
マリアに背中から寄り添いながら耳元で囁く最初の「笑うよ」も、
マリアを見つめながら更に柔らかう言う2回目の「笑うよ」も。
表情も声も、素敵すぎて素敵すぎて!!
泣く。





◯タンゴ


初日に見た時は、ちょっとたどたどしいかな?っていう気配も感じたのですが…
いつの間にか、とてもとても惹きつけられるシーンになってました。


森田さんと原田さんと美織ちゃんの3人でのタンゴ。
カザマでありニコラスでもあるような男性と、2人のミツコのタンゴ。
舞う雪と、ライトと、音楽と、3人の表情とあいまって。
物 凄 く 素 敵 。


みのやホテルもブエノスアイレスも、
現在も過去も、現実も妄想も、
全部が全部交じり合って、昇華していくような。
切なくて、夢のように美しい光景だなぁ…と思いました。





◯ラスト


カザマの生きる現実は、これまでと変わらずに温泉タマゴを作る日々。
でも、カザマに「内緒だけどね」と微笑みかける竹村がいて、
竹村に「やってみます」と微笑むカザマがいる。


タンゴが流れ始めても、もう妄想の世界はやってこない。
でもあの世界を胸に宿してるかのような眼差しで、
カザマは「もう踊れる」。


真っ暗な空間の、一点の光のもとで、
1人で舞うカザマ


劇中でニコラスが点けたマッチのように
小さいけれど確かに明るくて、静かに燃える炎を心に灯されたような。
そんな気持ちにさせてくれる終わり方だなぁ…なんて思いました。





◯森田さんのチラリズム問題


途中の公演から…2幕のニコラス出所後に
シャツの胸元のボタンを1個多く開けるようになってました〜。
やさぐれると胸元もはだけるぜ!的なイメージがあるんだろうか森田さん…フフフ。
ボタンの開きが1つ増えるだけで、かなり胸元が開くようになるので。
もうコチラとしてはドッキドキです。ドッキドキ


しかも、暴れまわった際にシャツの下側のボタンも外れてしまったこともあって。
留まってるボタンが2つだけ、みたいな事態になってて。
その上…スボンのベルトに、シャツの裾が引っかかって
常におヘソ付近が見えてます、っていうことにもなって。


あ り が と う チ ラ リ ズ ム 。
チラリズムどころの騒ぎじゃない時もあったけど!
それはそれで、とってもありがとう!!